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日別アーカイブ: 2021年11月25日

貝塚が教科書に載る理由

みなさん、貝塚て言葉を一度は聞いた事があると思います。
私も学校の歴史の授業で出てきたのは知ってるのですが、大昔の人たちの「ゴミ捨て場」?ていうイメージしかなかったです。

調べてみると、先史時代という人がまだ言葉を使っていなかった時代に人々が生活から出た廃棄物を一箇所にまとめて捨てていた場所という事みたいです。

ただ、諸説あって魚介類の加工場や土器などが出土したことから神聖な場所だったという説もあるらしいのですが、、

そこで、1つ疑問になることがあるのですが、何故、昔の人たちのゴミ捨て場が歴史の教科書に載ってるのか?そんなに重要なものなの?て思うはずです。

実は、日本の気候は、以前のブログにも書いてますが、諸外国と比べて雨が多くて、土壌に含まれる石灰やマグネシウムが雨によって流されるため、日本の土は、ほとんどが酸性土壌なのです。そこへアルカリ性質を持つ貝殻を大量に捨てると、土壌が中和されるわけです。
よって貝塚というのは、太古の昔のものにもかかわらず、現在も状態の良いまま保存されている数少ない貴重な遺跡なのです。

また、貝殻は、そのまま川や海に沈めても水質浄化の効果が得られますが、800度以上の高温で焼くと、主成分の炭酸カルシウムから二酸化炭素が分離し、酸化カルシウムに変化します。この焼いた貝殻はアルカリ性の力が強く、殺菌効果もきわめて強力です。大腸菌やO-157、黄色ブドウ球菌、カビなど、基本的にどんな菌にも効くうえ、ノロウイルスやインフルエンザなどのウイルスにも効果があります。
 加えて、100度以上の高温でも殺菌しにくい芽胞(胞子)も、焼成貝殻を用いれば常温で殺菌できます。また、菌は何かに付着してバイオフィルムという菌膜を形成することで、熱や抗菌剤への強い耐性が出ますが、その場合の殺菌効果も高いという実験結果が出ています。

おそらく、先史時代の人たちも、貝を焼いていたに違いないです。
以上の事から、貝塚というのは、時間経過からなる劣化が極端に少なかったのではないでしょうか?