作業中の汚水を見ていただいてもわかりますが、大変汚れているのがわかると思います。
マンションの共用廊下や階段はエンボス加工された床が多く、普通のナイロンブラシでは汚れを落とす事ができません。
また、高圧洗浄機による圧力による洗浄でも長年蓄積し固着してしまった汚れは、落ちないこともあります。
写真は、マンションの玄関ホールの磁器タイルの洗浄ですが、磁器タイルも完全なフラット構造ではないので、作業前の写真のように窪んだ場所に汚れが入り込み、長年放置した状態ですと、なかなか簡単に落とす事ができません。
また、ホースによる水流しも排水設備が整ってない場所では、吸水機による作業になりますので、汚れが酷い場合、汚れを完全に除去できるまで、水洗いを繰り返します。(乾燥時に汚れが浮き出るため)
マンションの場合は、清掃作業の金額が適正でない場合、金額交渉も難しく、清掃も適正にできない業者さんも多く感じます。また、年間の回数も少ない場合は、汚れが蓄積して、落とす事が困難になります。
マンションの共用廊下や階段は、普通のオフィスや店舗の床とは違い、外部に存在することが多く、風雨や排気ガス、当然ですが歩行による汚れもありますので、それらを考慮した清掃管理が必要ですね。
Pタイルや塩ビシートなど表面がフラットになっている床面では、ポリッシャーにフロアパッドを装着して洗浄します。
フロアパッドには、白、赤、青、緑、茶、黒と6種類あるわけですが、それぞれ特徴が違います。
白は、ポリエステル素材で研磨剤が含まれてません。床表面の磨きに使用します。
赤は、ポリエステル素材で少量の研磨剤が含まれています。床表面の軽い汚れ落としに使用します。
青は、ポリエステル素材で少量の研磨剤が含まれてます。床表面の汚れ落としに使用します。
緑は、ナイロン素材で中量の研磨剤が含まれてます。床面の汚れ落としに使用します。
茶は、ポリエステル素材で大量の研磨剤が含まれてます。 ソフトなワックスの剥離作業や頑固な汚れ落としに使用します。
黒は、ナイロン素材で大量の研磨剤が含まれてます。ワックスの剥離作業に使用します。
黒、緑には、耐摩耗性と耐熱性に優れ、湿式作業に適したナイロン繊維が採用されてます。茶、青などに用いるポリエステル繊維は、剛性に富みますが吸水性は無いという特徴があります。
フロアパッドは、汚れが良く取れるので効果的ですが、床の状態がフラットな場合に限ります。少々の凹凸には使用できますが、目地や深い溝には対応できず、またパッドが破れたり切れたりなど、破損の原因になります。
床面が凹凸や溝があるならブラシの方が適してます。凹凸がある床面のワックス剥離には毛に研磨剤が混入されているタイネックスが、また、ナイロンブラシでは入り込めないほどの細かい溝があるエンボス床の洗浄には極細ステンレス線を使ったオットセイブラシなどが有効です。
ポリッシャー用のパッドにはフロアパッドの他にも作業用途に応じたものがあります。
ハイプロパッドは目が粗いので目詰まりしにくく、古いワックスの除去やペイント剥がしにも使えます。
メラミンパッドはセラミックタイルや磁器タイル、石材などフラットな床で水のみでの洗浄で汚れを落とせます。
ワックス研削パッドはワックスを全て剥離せず黒ずんだ汚れた1層目のみを研削します。
ダイヤモンドパッドは表面に人工ダイヤモンド微粒子が塗布されていて、光沢が落ちた大理石などの研磨に使用します。
ヤーンパッドはカーペットの洗浄での軽い汚れ取りに使用します。
また、パワースクラブパッドは、床面の凹凸追従性を高めるためにパッド台とスクラブパッドの間に白か赤のパッドをかませて使用したりします。
みなさん、貝塚て言葉を一度は聞いた事があると思います。
私も学校の歴史の授業で出てきたのは知ってるのですが、大昔の人たちの「ゴミ捨て場」?ていうイメージしかなかったです。
調べてみると、先史時代という人がまだ言葉を使っていなかった時代に人々が生活から出た廃棄物を一箇所にまとめて捨てていた場所という事みたいです。
ただ、諸説あって魚介類の加工場や土器などが出土したことから神聖な場所だったという説もあるらしいのですが、、
そこで、1つ疑問になることがあるのですが、何故、昔の人たちのゴミ捨て場が歴史の教科書に載ってるのか?そんなに重要なものなの?て思うはずです。
実は、日本の気候は、以前のブログにも書いてますが、諸外国と比べて雨が多くて、土壌に含まれる石灰やマグネシウムが雨によって流されるため、日本の土は、ほとんどが酸性土壌なのです。そこへアルカリ性質を持つ貝殻を大量に捨てると、土壌が中和されるわけです。
よって貝塚というのは、太古の昔のものにもかかわらず、現在も状態の良いまま保存されている数少ない貴重な遺跡なのです。
また、貝殻は、そのまま川や海に沈めても水質浄化の効果が得られますが、800度以上の高温で焼くと、主成分の炭酸カルシウムから二酸化炭素が分離し、酸化カルシウムに変化します。この焼いた貝殻はアルカリ性の力が強く、殺菌効果もきわめて強力です。大腸菌やO-157、黄色ブドウ球菌、カビなど、基本的にどんな菌にも効くうえ、ノロウイルスやインフルエンザなどのウイルスにも効果があります。
加えて、100度以上の高温でも殺菌しにくい芽胞(胞子)も、焼成貝殻を用いれば常温で殺菌できます。また、菌は何かに付着してバイオフィルムという菌膜を形成することで、熱や抗菌剤への強い耐性が出ますが、その場合の殺菌効果も高いという実験結果が出ています。
おそらく、先史時代の人たちも、貝を焼いていたに違いないです。
以上の事から、貝塚というのは、時間経過からなる劣化が極端に少なかったのではないでしょうか?
私たち清掃の仕事をしている者としては、界面活性剤はとても身近な存在です。
界面活性剤とは、水と油のように混ざり合わないものを混ぜ合わせるための物質で、ほとんどの洗剤の中に含まれています。(アルカリ電解水のようなアルカリや酸性の力だけで汚れを落とすものには含まれてませんが)
また、洗剤だけに限らず、アイスクリームやマヨネーズ、牛乳、化粧品、歯磨き粉、シャンプー、リンス、洗濯用洗剤、プリンターのインクなど挙げればキリがないほどです。
私たち清掃をしている者からすれば、洗剤が身近にあるので、洗剤で例えると、
界面活性剤には、石鹸のような天然由来の天然界面活性剤と、それ以外の石油系の合成界面活性剤とあるわけですが、汚れを落とす事だけを考えると、合成界面活性剤の方が泡立ちも良く、汚れも落ちやすいです。
石鹸で体を洗った人ならわかると思いますが、シャンプーの方が泡立ちが良く、汚れも落ちた感があると思います。
ただ、石鹸の良いところは、水で洗い流すと石鹸成分が残留しにくいところです。ですから、肌が弱い人などは石鹸が良いと思います。あと石鹸は、微生物のエサにもなり、すべてを分解して自然に戻るとされ、環境にも良いとされてますが、天然界面活性剤にしても、合成界面活性剤にしても製造過程で原料としてパーム油を使うことが多いと言われています。
パーム油は、アブラヤシの果実から得られる植物油でインドネシアやマレーシアで作られ、先進国へ輸出いる状況なのですが、アブラヤシ畑を広くしようとして、野生生物が多く生息する熱帯林を伐採したり、野焼きをしている状況です。
また、先住民が長く暮らしてきた土地が奪われたり、過酷な労働や農薬被害もあるそうです。
私たちが環境や体に良いと天然素材を使用していることが遠い国で環境破壊につながっているていう事実も知っておく必要があると思います。
Pタイルやポリ塩化ビニルの床材の寿命は、使用環境にも寄りますが
メンテナンスしてない場合で3〜5年
メンテナンスしてる場合で5年〜10年
と言われます。
メンテナンスとは、床面を定期的に洗浄ワックス清掃することですが、洗浄する事でホコリや土砂を取り除けますし、ワックスでコーティングする事によってキズがつきにくくなります。
メンテナンスを全くしないでいると、床にキズが入ったりして寿命が短くなり、結果的にタイルを張り替えるサイクルが早くなって、維持コストが高くなってしまいますので、ワックスでコーティングはしておく必要があると思います。
また、メンテナンスはしていても、20年や30年床材を張り替えずにいる場合は、床材が劣化していたり、表面が凸凹になっていたりして、洗浄ワックスの清掃を行っても、均一にキレイに仕上がらない場合もあります。
この場合は、張り替えを考えた方が良いですね。
家でスリッパを履いてますか?
という質問に6割の人が履いてないという統計があるようです。
日本の家では、靴を脱いで家にあがる習慣があり、家の床面は、畳やカーペットなどが多いためだと思いますが、スリッパを履かないという人の中でも、唯一スリッパを履く場所があります。
それはトイレです。
トイレの中だけは、素足で入るのには、抵抗がある人が多くいます。また、お客様を家に呼ぶご家庭なら、トイレにスリッパは必須と言っても良いぐらいです。
また、オフィスやお店といった土足で入る場所でも、トイレの入り口にスリッパが用意されていたり、マットを敷いていることが良くあります。
という事を考えると、トイレの床面は、汚れている、かも、という人の心理があるのだと思います。
やはり、そういう場所は、常に衛生的に清潔を保っておきたいものですね。