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界面活性剤の原料の問題

私たち清掃の仕事をしている者としては、界面活性剤はとても身近な存在です。

界面活性剤とは、水と油のように混ざり合わないものを混ぜ合わせるための物質で、ほとんどの洗剤の中に含まれています。(アルカリ電解水のようなアルカリや酸性の力だけで汚れを落とすものには含まれてませんが)

また、洗剤だけに限らず、アイスクリームやマヨネーズ、牛乳、化粧品、歯磨き粉、シャンプー、リンス、洗濯用洗剤、プリンターのインクなど挙げればキリがないほどです。

私たち清掃をしている者からすれば、洗剤が身近にあるので、洗剤で例えると、
界面活性剤には、石鹸のような天然由来の天然界面活性剤と、それ以外の石油系の合成界面活性剤とあるわけですが、汚れを落とす事だけを考えると、合成界面活性剤の方が泡立ちも良く、汚れも落ちやすいです。

石鹸で体を洗った人ならわかると思いますが、シャンプーの方が泡立ちが良く、汚れも落ちた感があると思います。
ただ、石鹸の良いところは、水で洗い流すと石鹸成分が残留しにくいところです。ですから、肌が弱い人などは石鹸が良いと思います。あと石鹸は、微生物のエサにもなり、すべてを分解して自然に戻るとされ、環境にも良いとされてますが、天然界面活性剤にしても、合成界面活性剤にしても製造過程で原料としてパーム油を使うことが多いと言われています。

パーム油は、アブラヤシの果実から得られる植物油でインドネシアやマレーシアで作られ、先進国へ輸出いる状況なのですが、アブラヤシ畑を広くしようとして、野生生物が多く生息する熱帯林を伐採したり、野焼きをしている状況です。
また、先住民が長く暮らしてきた土地が奪われたり、過酷な労働や農薬被害もあるそうです。

私たちが環境や体に良いと天然素材を使用していることが遠い国で環境破壊につながっているていう事実も知っておく必要があると思います。